2018年01月03日

誰でもトイレはどこでも使える私のためのトイレではない


マイノリティを受け入れる「誰でもいていい場所」でマジョリティが自分の「普通」を振りかざし、安心感をおびやかす。てことが時々おこる。
当事者やそれに近い人が抗議すると、マジョリティ側の人は「普通のことを言っただけなのに何が悪い」「誰でも受け入れるといいつつ普通の人間は受け入れないのか」と憤る。
(マジョリティでも素直に反省できる人はそもそも抗議される事態に陥らない)
まあ、よくある話。


たとえば「だれでもトイレ」ってものがある。
名前のごとく、誰でも使っていいし、一般的なトイレが物理的に使いにくい人にも使いやすいように設計されている。
子連れでもオスメイトでもトランスジェンダーでもトイレ介助の必要な成人した異性の家族のいる人でも盲導犬連れでもタトゥーが入ってても、誰でも使える。
「普通の」男女も使っていいけど、優先順位は他のトイレを使えない・使いづらい人が上位にある。

「誰でも」ってのは、他では排除されている人たちに向かって「この場所はあなたを排除しないよ」って伝えるための言葉だ。
「誰でも使える場所」は「ここしか使えない人」が安心していつでも使える場所でなければいけない。
「誰も排除しない場所」に「普通に」一般常識をもちこんだら、「普通に」マジョリティがいい席を取って「普通に」マイノリティは周縁化もしくは排除されてしまうから注意が必要だ。

他に居場所がある人が楽だからとか空いてるからとか優しくしてもらえそうだからとかいう理由で「誰でも」いられる場所に押しかけたら、本当にそこにしかいられない人たちが追いやられてしまう。
一般のトイレを違和感なく使える人が誰でもトイレを占領してしまったら、誰でもトイレしか使えない人は困る。
ましてや、「誰でもトイレも性別でわけるほうが安心だよ!」とか「もっとスペースを狭くすれば2つ作れるからみんな助かるよ!」とか『改善案』を出し始めたら、誰でもトイレを必要とする人たちは安全をおびやかされる。
性別でわかれたトイレをつかいにくいジェンダーの人や介助の必要な人や車いすの人もいるってのは、身近にそういう人がいないと思いつかないかもしれない。
でもそういう説明を入れ代わり立ち代わり現れる「善意で無知な意見を教えてくださる人」に延々と際限なく説明するのは精神を消耗する。

要は郷に入っては郷に従えって話で、それが嫌なら自分の郷里にすっこんでろよ。
ローカルルールを把握するのは大変だけど、せめて事前に旅番組くらいは見てからいけば失礼なふるまいや無用な衝突を多少は回避できる。
相手を尊重する姿勢のある部外者に対しては、多少の失敗で怒らないよ。
posted by ヒギリ at 22:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月10日

同性婚『合法化』ではなく『法制化』と呼ぼうよ

世界のニュースを見ていると、近頃は正式に同性婚が可能になったよというニュースがよく流れる。
喜ばしいことだ。(婚姻の是非はおいといて、二等市民じゃなくなったって部分で)
ただ気になるのは、それが『同性婚合法化』と報じられること。
合法化じゃなくて法制化じゃないかな。
合法の反対って違法だと思うんだよ。それじゃ今まで禁止されていたみたいじゃないか。
したら罪になるんじゃなくて、できないように疎外されていただけなのに。

同性婚を法的に認めるかどうかを議論するような国は同性愛者を罪人とみなしているわけじゃないし、同性間の事実婚が罰せられるわけでもない。
同性間の性行為や同性愛とみなされることが罪になる国もあるけど、そういう国は『同性婚』を違法にしてるわけじゃなくて『同性間の性的な関係』を違法にしている。
だから、今まで同性婚は違法だったけど合法になりました、という話じゃない。
今まで婚姻の手続きをとれなかった人たちが婚姻制度を利用できるようになりました、という話にすぎない。
(違法から一気に婚姻制度を制定するとこまですすんだなら『合法化』でもいい)

言葉として違和感があるだけじゃなくて、イメージとしてよくない。
「合法化」されたなら、今までなんだったの?禁止されてたの?禁止されるような悪いことなの?って思うじゃん。
だからこれは法制化と呼んでほしい。

2017年10月29日

野村証券のCM「最高の誉め言葉」編


野村証券のcmをみた。

主人公の若い男性が客にいいプランを提案する。
客「気に入った。いいひとを紹介しよう」

主人公「ってことがあったんです」
先輩「最高の誉め言葉じゃないか」

後日?別の客「気に入った。いいひとを紹介しよう」


とても嫌な気分になった。
嫌、というか。心臓をぎゅっと握られる感じ。
これは私の日常でもありふれた、精神をけずられる光景だから。

このCMで言ってるのが「あなたの仕事ぶりが気に入った、良い客を紹介しよう」なのか「あなたの人間性が気に入った、好い異性を紹介しよう」なのかわからないけど、リアルでそのセリフを聞くときってのはまあ後者だよね。
仕事ぶりと人間性は混同されがちだし切り離せないものではあるけれど、少なくとも後半は客の紹介ならこういう言い回しにはならない。
だから「好い人を紹介しよう」と仮定して。
なんで後者だと嫌なのかっていうと、仕事ではなく人間性への評価にみえるから。
しかも対価が人を選ぶ。

「いい仕事だ!」→「この人に仕事を任せれば安心だ!」→「知り合いにも紹介しよう!」
これはわかる。信頼できる仕事が新規の顧客獲得につながったら嬉しい。
「よい人だ!」→「この人に喜んでほしい!」→「手作りプリンをあげよう!」
これは私なら喜ぶ。でもダイエット中や潔癖症や卵アレルギーで、食べ物を捨てるのは倫理的に耐えがたい人にとっては困ることだろう。
「よい人だ!」→「この人に幸せになってほしい!」→「異性を紹介してあげよう!」
ってなると恋人募集中のヘテロ以外は困るよね。
断りにくいとか感想を言わなきゃとか善意だから全部受け入れなきゃとか思ってしまうと特に精神を消耗する。

善意や感謝なのに合わない人にとって苦痛になってしまうのは、仕事を気に入ったにもかかわらず称賛やご褒美が人間性に対するものにずれちゃってるからだ。
仕事を気に入ったなら、仕事をほめてほしい。
その仕事をした人の人間性じゃなくて。いやそれも嬉しいけれども。
感情労働を感情面で感情的に褒めるのはきっと筋の通ったことではあるけれども。

実際の場面では、プレゼントが趣味じゃないからってヘソを曲げるような大人げないマネはしない。
好感を伝えてくれるのって本当に嬉しいしすごいことだし善意なのはわかってる。
つがわせようとしているわけじゃなくて、「自分の好きなものや自分の思う幸せをあげたい、あなたはそういった良いものに値する」という形で好感を伝えてくれているだけだ。
だから笑顔で受け取りながらひっそり消耗するだけで、客に対してどうこう思うわけじゃない。

ただ、CMでこうも「最高の誉め言葉だ!」ってやられちゃうと、愛されたら愛し返さねばならないのみたいな気持ちになるわけですよ。
ほめられた、うれしい!って喜んで受け入れなきゃいけないって言われてるみたいに感じる。
いい仕事に対する最高の誉め言葉は、仕事内容に満足だって言ってもらうことだと思うよ。
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2017年04月23日

漫画を買ったことと読まない僕

久しぶりに図書館に行った。
5年ごとに更新するカードの期限がだいぶ前に切れてた。
前回は更新開始と同時に手続きするくらい日常の中に図書館があったのに、今はカード番号すら忘れてる。
(たいていの人は図書カードの番号なんて覚えてないと思うけど、私は自然に覚えちゃうくらい毎日使ってた)
依存しなくなった。だけなのかな。

久しぶりに図書館に入って、なつかしさになんかがこみあげてきそうで意外とこない。
いつも必ず見る新刊コーナーを見ても借りたい本を見つけられなかった。
読めない時期でも背表紙を眺めるだけで幸せだったのに、本棚を見るちからがなかった。
絵本コーナーですら読めそうになくて、大好きな『ともだちや』のまだ読んでなかったのを見つけたのに借りなかった。

うつとかの診断基準で、「以前は楽しめたのもが楽しめなくなってる」という項目を見るたびに楽しいことなんてあったことねえよと怒りを覚えてきたけれど、こういうのなのかな。
普通にできたことができない。
スマホで文字はいじってるし資料や青空文庫をかろうじて読んでいるけど、ものごころついてからこんなに読んでないことなかった気がする。
読みたい気持ちがなくなってるのが怖い。
読めなくても、読みたい気持ちだけは常にあったのに。
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2017年04月12日

定刻発車の世界

ここしばらく毎日電車が遅延してる。
分単位から1時間単位まで、いつものに乗っても違う時間にのっても違う路線を使っても、はかったように行き帰り遅れる。
先日は、帰り道で疲れてて体調も良くなくて、このままうっかり立ちくらみとかしてホームから落っこちないかなって思ってたのに轢いてくれそうな電車が来なかった。
私より前に落っこちた人がいたらしい。
うっかりさんとか酔っ払いとか急病とか辛い人とか、なんでそんなに多いの。
5月病にはまだ早いよ。桜だって咲いてるのに。

電車が遅れたからと駅員さんを怒鳴りつけたり殴りかかったりする人が嫌い。
あいつら何様なの。
人身事故の知らせを聞いて「人に迷惑かけないとこで勝手に死ねよ」っていう人は怖い。
想像力ないの?
と、思ってたけど、今は自分に余裕がないから「ああなんでよりによって今なの睡眠時間が減る」としか思えない。
駅員さんに暴力をふるったり死ぬ人を罵倒したりする人もきっと、余裕ないんだろうな。
だからといって許されるわけではないけれど。
posted by ヒギリ at 21:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月15日

パラリン特集と健康CM

昼過ぎにテレビをつけたらパラリンピックに向けて有望な選手の特集をやってた。
障害についても話してた。

直後のCMは酵素だかグルコサミンだか健康サプリのもので、体験者の声をやっていた。
「いつまでも元気でいたい」「介護される側になりたくない」
そして「歩けなくなったら終わり」

痛いのとか不便なのとかつらいとか苦しいとかをできればさけたいってのは人情だ。
健康でいたいと思うのはいけないことじゃないし、健康じゃない状態を否定するものでもない。
そもそも番組の内容とCMは連動しているわけじゃない。
ないんだけど、なんか、なんかこう…!

「ああなりたくない」って言葉は、そういう将来を自分のこととして考えているようでいて、「ああなってる」状態を向こう側に切り離す思考だ。
「あんな風じゃなくてよかった」「ああならないために努力しなければ」って言ってるわけだから。
自分がそうなったときに自分のまま生きていけるイメージが持ててないし、そもそも想像していない。
そして今まさにその状態の人が存在していて、その状態で生きているってことを忘れてる。
少なくとも敬意や配慮や理解を欠いている。

この失礼さはなんかすごく嫌だ。
posted by ヒギリ at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 映像とか音楽とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月02日

身心一如

先月のメンタルがやばかった。
自覚あったけど吐き出し用に書き散らしたメモを読んだら改めてやばかった。
ここ数年はそういうのやってなかったんだけど、吐き出す必要がある時点でよくない状態になってる。

なんかもう最近、薬物に手を出す人とかの気持ちがちょっとわかる気がしてきた。
そんなんに手を出すのは馬鹿だと思うけど、でも今がつらくて今を楽にしてくれる手軽な誘惑があったらのるし、のっちゃったら手放せなくなるだろう。
そういう弱さは問題だけど、本当はその弱さを支えてくれるものがドラッグしかないってとこが問題だ。
うん、現象としてはしってたんだけど実感しちゃってる。

違法ドラッグには手を出してないし出すつもりもないけど、最近なんかあるとすぐドラッグストアに頼ってる。
いま文章がまともに読めなくて時間的にも図書館に依存できなくなっちゃったからドラッグストアに心を預けてる。
養命酒さんありがとう好き好き大好き超愛してる君なしではとても生きていけそうもない。

メンタルの問題だと思ってたものが物質を取り入れただけで楽になるってステキ。
楽だから、だけじゃなくて、こんなの栄養状態とか脳内物質が偏ってただけだ、大した問題じゃないって安心する。
この前いのちの電話の番号を泣きながらながめて別に死ぬ気ないからかけないけど私ちょっとあたまおかしいなと冷静に思って養命酒でビタミン剤飲んで寝倒したら次の日だいぶ復活した。
これ別に心の問題じゃなくて体調の問題じゃん栄養補給と休息でなんとかなっちゃう程度のもんじゃんうん大したことない。

でもそういう体調を繰り返す状態はよくないから生活環境をととのえよう。
posted by ヒギリ at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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